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『フューリー』(''Fury'')は、デヴィッド・エアー監督・脚本による第二次世界大戦時代を描いた2014年のアメリカ合衆国の戦争である〔。出演は、ブラッド・ピット、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマン、ジョン・バーンサル、マイケル・ペーニャ、ジェイソン・アイザックス、スコット・イーストウッドらである。 撮影は2013年9月から11月までにイングランドで本物のティーガーI戦車を使って行われた。 == ストーリー == 1945年4月、連合国がナチス・ドイツに最後の攻勢をかけようとしていた。第2機甲師団第66機甲連隊に所属する、ドン「ウォーダディー」コリアーが車長を務めるM4A3E8シャーマン(使用されたのはM4A2E8)「フューリー」号には以下のクルーが乗り組んでいた:砲手のボイド「バイブル」スワン、装填手のグレイディ「クーンアス」トラヴィス、操縦手のトリニ「ゴルド」ガルシア。副操縦手は戦闘で死亡し、補充として新兵でタイピストを務めていたノーマン・エリソンが配属される。ノーマンは戦車の中を見たことも無く、ましてや戦闘に参加したことも無かった。デポでウォーダディーは武装SSに対して憎しみを抱いていることを顕わにする。 ノーマン以外のクルーは北アフリカ戦役からの歴戦の猛者であった。そのため、ウォーダディーと共に生き残ってきたクルーは、戦闘経験が無くドイツ兵を殺すのに怖じ気づくノーマンを過小評価する。戦車小隊が縦列で行軍中、ノーマンはヒトラーユーゲントの少年兵を見つけるが発砲をためらったため、少年兵の攻撃によって先頭を走るパーカー中尉の戦車が破壊される。ウォーダディーは怒り狂い、戦争の現実を「教育」するためにノーマンに捕虜のドイツ兵を射殺するよう強要する。ノーマンはこれを拒否するが、ウォーダディーは力ずくで銃を持たせ、彼に捕虜を射殺させる。 小さな町の制圧を通じて、ノーマンとウォーダディーの絆は深まってゆく。ウォーダディーとノーマンは民家に入り、ドイツ人女性のイルマとそのいとこエマに出会う。ノーマンとエマはベッドを共にし、続いて4人で朝食を楽しもうとしたが、他のクルーが押し入って緊張を引き起こす。伝令がやってきてウォーダディー達は任務に戻るが、そこにドイツ軍の砲撃が加えられる。砲弾がイルマの家を直撃、エマは死亡する。後退するドイツ軍が防衛戦に参加しない市民を殺害してその遺体を見せしめにする様子や、自らの町を燃やす様子を見てノーマンはドイツ兵に対する憎悪を燃やしてゆく。 ドイツ軍は交差点を通過して攻撃してくる可能性が高いことから、ウォーダディーの率いる戦車小隊はその交差点の保持を命じられる。部隊は途中、ティーガーIと遭遇。戦闘の末、ティーガーIの撃破に成功するものの、その過程で4両の内3両が撃破され、フューリーのみとなる。それでもフューリーは先に進み、交差点に到着。交差点を監視できるポイントへ移動しようとした時、対戦車地雷を踏んで走行不能となり、交差点上で立ち往生する。ウォーダディーらは戦車を降りて、周囲を警戒するが、偵察をしていたノーマンは約300名からなる武装SS大隊を発見。彼らは歌を歌いながら行進し、戦意は十分であった。その声は他のクルーも確認する。クルーは戦車を放棄して森へ逃げることを主張するが、ウォーダディーはこれを拒否、1人で戦おうとする。初めは気が進まなかったクルーであるが、最終的には待ち伏せ攻撃を行うこと決意する。 圧倒的な数の差にも関わらず、ウォーダディーとクルーは戦車砲及び小火器の全てを駆使してドイツ軍に多数の損害を与える。だが徐々に反撃を受け、クーンアスは命中したパンツァーファウスト弾頭の噴流を受け、ゴルドは信管が作動した手榴弾を体で押さえ込み、バイブルは頭部に狙撃兵が放った銃弾を受けてそれぞれ戦死。ウォーダディーも狙撃兵の銃撃を受け負傷する。車内に残されたウォーダディーとノーマンであるが、ウォーダディーはノーマンに戦車の脱出ハッチから逃げろと話す。ノーマンは地雷の爆発によってできた穴に隠れ、ウォーダディーは戦車の中に放り込まれた手榴弾の爆発によって戦死する。その後ノーマンは戦車の下をのぞき込んだ若いSS兵士によって発見されるが、SS兵はノーマンをそのままにして先に進んでいった。 翌朝に到着したアメリカ軍部隊が車両内で身を潜めていたノーマンを発見し「お前はヒーローだ」と話しかけられ、彼らの奮戦によってドイツ軍の攻勢が失敗に終わったことが暗示される。唯一の生存者となったノーマンは移送車両によって後方に運ばれ、一昼夜明けた交戦場所は燻ぶる炎と黒煙が立ち上り、周囲には無数に横たわるドイツ兵の遺体と破壊されたフューリーが路上に佇む。(了) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「フューリー (2014年の映画)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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